元々DJをしていた住職が作り出した、まったく新しい法要の形。
法要というと、親戚同士がお寺に集まって、静まりかえった場所でお坊さんに読経してもらうもの。
ところが、そんな既成概念を壊すべく、音楽の「テクノ」と「法要」という別世界のものを融合させたお寺があります。
福井県にある照恩寺の住職(元 DJ)が考え出した「テクノ法要」。
テクノ法要とは何か、どんな想いが込められているのか?を紹介していきたいと思います。
法要とは?
そもそも、法要とは何をするものなのでしょうか?
-法事・法要とは、亡くなられた方の冥福を祈って、供養をする仏教の儀式です。本来は、四十九日目まで七日ごとに法要がありますが、初七日と四十九日を除いては遺族のみで営まれるのが一般的です。
-お坊さん便のサイトより
もともとは、無くなった方の「初七日」や「四十九日」などの供養をするためのものなのですが・・
法要の本来の意味
形式上は、亡くなられた方の冥福を祈る物ですが、本来の意味は違うと「照恩寺」では説いています。
一般的に「法要」といえば、亡くなった方をご縁とした、葬儀や年回忌法要を思い浮かべるかもしれません。
しかし本来の意味は、【仏の教え(法)の肝要を知ること】で、仏の教えに出会うための行事は全て「法要」と言えます。
-照恩寺の公式サイトより
具体的に、どんなことをする?
テクノ法要は、個別の親族向けに法要をするのではなく、お寺で開く"テクノイベント"です。
巨大スクリーンに、テクノの音楽と仏像がミックスされた映像が映し出されます。
(プロジェクションマッピングという、CGと物体と音を融合させる技術を使っています)
お寺の中が、まるで「ライブハウス」のような空気に包まれてしまうのです。
テクノ法要への、開発者の想い
もともとは若い世代の人に、仏教に興味を持ってもらいたいとの想いから考えたのが「テクノ法要」なのです。
お寺の参拝というと、年配の方がほとんどになっている現状があるのです。
テクノ法要をきっかけにして、もっとお寺に足を運ぶ若者を増やす「仕掛け」を作ったのです。
話題になっているテクノ法要の動画
すでに2016年と2017年に1回ずつ、テクノ法要のイベントが「照恩寺」の中で開かれました。
▼▼2016年 テクノ法要▼▼
▼▼2017年 テクノ法要▼▼
出張イベントもやってます
ニコニコ超会議という、幕張メッセで行われたニコニコ動画のイベントにも登場。
ほかにも、「石川県加賀市 篠生寺(じょうしょうじ)」や「築地本願寺」といったお寺にも「出張テクノ法要」を行うなど、精力的な活動をしています。